一般社団法人
肌合いは、自然にできるものと、水石として養石せ、風化などによって生じた時代、古さを感じさせるものとがあります。この肌合いを表すための慣用語があるので、重要と思われるものを解説しましょう。
糸掛(いとかけ)
糸巻きともいう。
灰褐色の砂岩の石面を、石英の筋が不規則に縦横に走って盛り上がった状態。
皴(しゅん)
これも文人画の「皴法」(山や石の模様を描く技法や筆跡)からきており、水石では、石面の山ひだのような状態を指す。 おもに古谷石系の水石に用いられる。
シワ
石面に現れた細かくて複雑なシワの状態。「皴」とほぼ同義語。
巣立
石面が、大根に入ったスのような、小さな泡状の穴があいた状態。八瀬の巣立真黒石が著名。
ジャグレ
石面に吹きそうな凹凸のある状態。蛇行のあとを思わせることから蛇崩の転語ともいわれている。
龍眼
母岩に石英や石灰質の条理が貫入した状態。滝石にみられる滝の白い部分など。
梨地肌
梨の皮肌のような、小さな斑点が無数についている状態。
サバ花
糸自然の菊花石が風化して、軟質部分が欠けて無くなり、花弁の芯部が現れた状態。
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